19.05.14

はい!ガソリン満タン入りました~!

カヤックガイドの南洋通信:逞しすぎる田舎の子供


パラオの一番都会なコロール島より、車で約1時間半、パラオで一番大きなバベルダオブ島の最北の州。そこがガラロン州という人口も約300人程度の小さな州。


その最北のガラロン州に僕Andyは1年程住んでいました。住んでいた場所はガラロン州の中でも最北の集落オレイ港。


なんでそんな所に住んでいたかというと、勤務先のインパックツアーズはその最北の港でガソリンスタンドを運営しており、僕AndoことAndyはそこでガソリンスタンド定員兼ガイドという、おそらくパラオでただ一人の不思議な職に着いていたんです。

時には海に出るガイド、時にはガソリンスタンドの店員..。なかなか貴重な体験であり、パラオの中では田舎といえるガラロン州での生活は様々なサプライズが日常的にありました。今日の話はそんなある日の出来事..。


ツアーを終え、オフィスワーク的な事をしていたら、窓から見慣れない光景が見えてきました。

それは日本では考えられない逞しい、まだ小さな兄弟。たしか兄は8歳ぐらい、弟は4歳ぐらいです。何とこの兄弟は小さなモーターバイクに2ケツ(二人乗り)し、堂々たる運転でガソリンを入れに来たんです!


弟「クヤ~ハウマッチ?クヤ~?」とスタンド店員のフィリピン人スタッフ・ネルソンに話しかけます。「クヤ」とはフィリピン語で「お兄さん」的な呼び名。

ローカルの大人達がネルソンをクヤと呼ぶので、ネルソンの名前を「クヤ」だと思っているんです。お兄ちゃんはソレをわかっているので、苦笑い。


小さなモーターバイクにレギュラー満タンで4ドル15セント。実は安い訳ではなく、丁度1ガロン(3.75ℓ)しか入らないからです。

もちろんモーターバイクにナンバーは無く、田舎ならではのワンシーンでした。それにしても、まだ8歳、4歳の兄弟が2ケツ(2人乗り)でガソリンを入れに来るってスゴクないですか?

まだまだこれからの国パラオですが、便利になり過ぎ、過保護すぎる日本社会とどちらが子供達には良いのか、少し考えさせられる体験でした。尚、ガラロン州には警察署はありません。では治安が悪いかといえば、都会のコロール島より遥かに治安が良いです。

また、オレイ港には時折、小学校の生徒達が来ることがあり、都会のコロール島の生徒達が港に来ると、公共のトイレはびっくりするぐらい汚れます。しかし、田舎の生徒達は綺麗に使います。

色々と考えさせられたパラオの田舎ガラロン暮らし。様々な価値観に変化が生じた1年間でした。

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